アカデミックライティングを「自分の文章」にする方法:型にはまらない書き方
結論
学術文章における自分の声は、飾りではありません。何に注目し、何を主張する覚悟があり、なぜそう信じるのかという、あなたの思考が目に見える形になったものです。自分らしい文章にするには、自分の読んだ資料からの具体的な根拠を加え、立場を述べ、考えの筋道を説明し、分野の用語と文の変化を使いましょう。フォーマルな文体と個人の声は両立します。
ポイント
- 学術文章での声は、くだけた言葉づかいではなく、具体性、立場、筋道から生まれます。
- 授業や読んだ文献で使われている用語を使い、クラスメートに話すように説明しましょう。
- 何を考えているか、なぜそう考えるかを述べます。理由のついた主張は、テンプレートではなく人間の言葉に聞こえます。
- 自分が行ったことを報告したり、自分の考えを主張したりするとき、多くの分野では一人称が認められています。分野の慣習を確認しましょう。
- 下書きを声に出して読み、指導教員に決して言わないような文があれば、本当は何を言いたかったのかを考えましょう。
- より強く具体的な文章は、判定ツールにも採点者にも響きますが、目的はスコアを下げることではなく、より良い文章を書くことです。
学術文章における声とは
声とは、特定の見方を持つ特定の人がこれを書いたと感じられることです。学術文章では、俗語や冗談という意味ではありません。何に気づき、何が重要だと判断し、証拠からどのように結論に至ったのかが、読み手に見えるということです。
声のないテキストは、正しいけれども誰が書いても同じになりがちです。それは、論点を主張するのではなくテーマを要約している人が作る段落、あるいは、そのテーマのエッセイが通常何を言うかを予測する言語モデルが作る段落のようなものです。自分の下書きがそう聞こえるなら、解決策は類語辞典ではありません。紙面でもっと考えることです。
読んだもの、見たものを具体的に書く
声が最も強くなるのは、その文を書けるのが自分だけであるときです。読んだ特定の論文、集めたデータ、行った実験、5週目に指導教員が挙げた論点に触れるときがそうです。
具体性は、読み手の信頼にもつながります。テーマ一般ではなく、資料に向き合ったことを示すからです。
AIっぽい文章Previous research has highlighted the importance of teacher feedback in student learning.
あなたらしい文章In the classroom study we read for week 3, students who received comments without grades revised more often than students who got grades alone, which is the pattern I saw in my own coursework.
立場をとり、その理由を述べる
要約は誰が書いても同じように聞こえます。立場は、誰かが書いたように聞こえます。出典が言っていることを報告したあとで、それをどう考えるかを読み手に伝える一文を加えましょう。賛成なのか、疑っているのか、一部の場合にしか当てはまらないと考えるのか。
立場には理由が必要です。because、although、unless、so を使って、主張と証拠をつなぎます。こうした小さな語に、考えの筋道が表れます。
AIっぽい文章There are various arguments for and against the use of standardized testing in schools.
あなたらしい文章Standardized tests are useful for comparing schools, but I am not convinced they measure what teachers value, because the essay questions in the sample paper rewarded formula over insight.
言い換えた洗練語ではなく、分野の用語を使う
どの分野にも独自の言葉があります。心理学なら妥当性と信頼性、経済学なら外部性、デザインならアフォーダンスです。正しく使い、初出で簡単に定義することは、その議論の仲間であることを示します。
それらを、もっともらしく聞こえる類義語に置き換えるのは避けましょう。「utilize」「delve」「multifaceted」のような語は、ありきたりなテキストの多くに出てきますが、実験レポートやケーススタディにはほとんど出てきません。クラスメートに考えを説明するときに実際に使う、平易な語を選びましょう。
- 講義スライドや文献から主要な用語を拾い、一貫して使います。
- 用語に専門的な意味があるなら、ゆるい類義語で置き換えません。
- 平易な語が正確なときは、「utilize」ではなく「use」、「demonstrate」ではなく「show」と書きます。
分野で認められるなら一人称を使う
多くの分野では現在、自分の行動の報告や自分の主張の提示に一人称を認めています。「I interviewed」「I argue」「we measured」などです。一部の実験科学など、受け身や非人称の形を好む分野もあります。決める前に、スタイルガイドとお手本の論文を確認しましょう。
認められている場合、一人称は自分が書いたことを示す最も明確なシグナルです。誰が何を主張しているのかがはっきりします。
AIっぽい文章It can be argued that the policy was ineffective in reducing urban congestion.
あなたらしい文章I argue that the congestion charge failed because it exempted the delivery vans that cause most of the delays on the high street.
リズムに変化をつける
人は、同じ長さの文で書いたりはしません。長い文は条件つきの論点を組み立て、短い文はそれを着地させます。両方を混ぜることは、テキストの向こうに人間がいる最も簡単な印の1つです。
編集するときは、長さと構造が似た文が3つ以上続く箇所を探します。2つを合わせる、1つを分ける、書き出しの語を変えるなどして、文の始まり方を変えましょう。
AIっぽい文章The results were significant. The data showed an increase in participation. The increase was observed across all age groups. The findings support the hypothesis.
あなたらしい文章Participation rose in every age group, which supports the hypothesis. The rise was largest among the youngest participants, and that surprised me.
提出前の簡単な声のチェック
下書きを声に出して読み、指導教員に説明するのに苦労しそうな文に印をつけます。それぞれについて、言いたかったことを平易な話し言葉で書き、そこから学術的な形に整えます。出典とアウトラインを開いたままにして、直した主張がすべて正確であるようにしましょう。
外部の確認がほしい場合、AITurnitinのような判定ツールで、最もありきたりに読める箇所をハイライトできます。目標ではなく、具体性を足すきっかけとして使いましょう。エッセイがどう育ったかを示せるよう、下書きとメモは残しておいてください。
よくある質問
自分らしく書くとは、くだけた書き方をするということですか?
いいえ。学術的な声はフォーマルでありながら、個人的でもあります。どの証拠を選び、どの主張にコミットし、考えの筋道をどう説明するかという選択に表れ、それは分野に認められた文体の中で行われます。
英語が母語でないと、声を育てるのは難しいですか?
難しく感じるかもしれませんが、平易で正確な文は、それ自体が強い声です。分野の主要な用語を使い、言いたいことを直接述べ、凝った言い回しをまねしようとしないでください。具体的な根拠のある明快な文章は、根拠のない飾った文章よりも優れています。
自分の声を加えると、AIスコアは下がりますか?
役立つことが多いです。判定ツールが反応しやすいのは、ありきたりでリズムが均一な箇所であり、具体的で筋道の通った文章ではないからです。ただし、スコアは推定にすぎません。目的は数字を狙うことではなく、より良く書くことです。
エッセイで一人称を使ってもよいですか?
人文学や社会科学の多くの授業では、特に自分の議論を述べるときに認められています。理系や工学の授業には、非人称の書き方を好むものもあります。課題の説明やお手本の論文を見るか、教員に尋ねてください。
学術的な声が身につくまで、どのくらいかかりますか?
練習とともに育ちます。このガイドのチェックを使って、下書きごとに1段落を直すのが無理のない習慣です。具体例を加え、立場を述べ、筋道を説明し、リズムに変化をつけます。いくつかの課題を重ねるうちに、自然にできるようになります。